俺はケータイを手に取った。
ある人に電話をかけた。
「もしもし?俺だけど・・・」
誰かに聞かなきゃ、真相は分からない。
「・・・あぁ、分かった。今からそっち行く」
それだけを言って、俺は電話を切った。
ケータイ、財布、あの写真を持って部屋を出た。
道路を歩く俺の足は、自然とスピードを速める。
“早く知りたい”
その思いが、早足にさせている原因だった。
30分後。
俺は実家に来た。
ドアを開け、中に入る。
すると、
「おっ、来たか」
「遅いよ~、隼斗」
兄貴と姉貴が俺を出迎えた。
リビングのソファに座る。
「で、話って何だ?」
兄貴がそう切り出した。
俺は1度深呼吸をして、
「・・・満奈の事なんだけど」
そう言った。
「えっ!?」
それに食い付いたのは、姉貴だった。
「思いだした・・・の?」
「いや・・・、全く」
今度はシュンとした顔を見せた。
なんか、すいませんね・・・。
「聞きたい事があるんだ」
寮から持ってきた1枚の写真を、2人に見せた。
「これ・・・」
「Rainbowの写真じゃん」
どうか・・・。
俺に教えてくれ。
「俺と満奈の関係って・・・何?」