「今日、桜井先輩に会って来たんです」
華園が?
満奈、に?
会った・・・?
「どこで会ったんだよ?アイツは今何してんだよっ!」
嘘だ。
嘘だ。
満奈が、俺の事を嫌いになるなんて・・・。
“あたしの頭の中、隼斗でいっぱいだよ・・・”
ずっと俺らは相思相愛でいられると思ってた。
満奈は、俺の事を・・・。
もう、好きじゃないなんて・・・。
嘘だとしか思えない。
華園はただ、勝ち誇ったように笑っているだけだった。
俺だって会いてぇよ・・・。
会って今すぐ抱き締めたい。
手放したくねぇのに・・・。
「もう、桜井先輩の心に隼斗先輩はいないんですよ?」
―――プチッ
その言葉に・・・何かが切れた様な気がした。
「だから・・・私のモノになってください」
ふざけんじゃねぇ・・・。
「私、隼斗先輩じゃないとダメなんです」
「じゃあ俺と一緒だな」
「えっ?」
俺がそう言うと、華園は嬉しそうに笑った。
そう、俺も同じだ。
「俺も、満奈じゃないとダメだから」
過去も。
現在も。
そして未来も。
例えアイツが俺を想っていないとしても。
俺はお前だけを、
“愛してる”