今日は仕事。

レギュラー番組の撮影だ。

マネの車に乗り込み、スタジオに向かう。

その間も、考えるのは満奈の事。

窓から空を眺めながら、満奈の事を考えてた。

綺麗な青空。

雲ひとつない。

そんな空とは正反対に・・・俺の心は曇天。

いつになったら晴れるのか・・・。

同じ空の下にいる満奈。

会いてぇよ。

今、お前がどこで何してるのかはちっとも分からないけど・・・。

会いたくて仕方ない。

「・・・と・・・やと・・・隼斗っ!」
「・・・あっ、何?」
「着いた」

マネの一言に再び外に視線を向ければ、そこには見覚えのあるスタジオ。

俺・・・そんなにボーっとしてたか?

最近、ホントにボーっとしてる事が多い。

原因は、やっぱりあの事だ。

別れてから初めて、俺の中の“桜井満奈”と言う存在の大きさに気付いた。

もう、アイツなしじゃ生きていけねぇよ・・・。

それくらい、満奈はかけがえのない人なんだ。

車を降り、スタジオ内に入った。

さて・・・と。

少し気合入れるか。

両頬を軽く叩く。

受付にいた女に、変な目で見られたけど・・・気にしない。

エレベーターに乗り込み、控室に向かった。