華園は最近・・・、俺の事を“流川先輩”じゃなく“隼斗先輩”と呼ぶようになった。

正直、どうでもいい。

コイツに構ってる暇はないんだから。

俺の頭は四六時中、満奈の事を考えてるんだから。

華園の言葉をシカトして、自分の部屋に向かった。





―――バタンッ

ドアを閉める。

「はぁ・・・」

自然と、ため息が零れた。

この頃・・・“生きてる”って実感が全然ない。

ただ学校に行って。

ただ仕事して。

ただ・・・ひたすら満奈の事を考えて。

毎日毎日、それの繰り返し。

まるで、何かに操られているようだった。

ドアに背を預け、ズルズルと座り込んだ。

満奈・・・。

お前、今何してる?

会いたい。

会いたい。

・・・好きだ。

こんなにも・・・愛してるんだよ。

あの馬鹿。

「好きだよ・・・バーカ・・・」

俺がこんなにも狂ってるのは、満奈のせいだ。





“別れよう”

あれから、2か月が経った。

だけど・・・俺の満奈に対する想いはちっとも変わってない。

いや・・・むしろ前よりも大きくなってる。

“好き”

“愛してる”

この想いは・・・絶対に消せない。