―――キーンコーンカーンコーン

チャイムが鳴った。

やっと学校終わった・・・。

鞄に適当に物を詰め、席から立ち上がる。

帰ろうとした、その時。

「流川くんっ!」
「私達と遊ぼうよぉ~」

ガッツリメイクの女が、俺の元に駆け寄ってくる。

ただでさえ暑いのに・・・。

これ以上、暑くすんなよ・・・。

「ごめんなさい、無理です」

王子様スマイルで返事。

すると、

「「「きゃーっ!」」」

奇妙な声を上げた女達。

バタバタと倒れていった。

・・・はっ!?

意味わかんねぇ。

「じゃあ、失礼します」

そんな女達を無視して、教室から出た。

「・・・」

アイツの視線に気づかずに。





寮に戻る。

―――ガチャッ

ドアを開けたら、

「隼斗先輩っ♡」

・・・華園が、俺に抱きついて来た。

「離れろ」

低い声でそう言っても、

「嫌ですっ。だって先輩が好きだから」

コイツは離れようとしない。

そんな華園をどうにか引き離した。

「えぇ~。いいじゃないですかぁ~」

ホント・・・この甘ったるい声、マジで無理。