(side隼斗)

朝、眩しい光によって目を覚ました。

隣に愛おしい温もりは・・・ない。

1番“別れ”を実感するのはこの時だ。

今までなら、

“おはよ、隼斗”

って、あの笑顔で言ってくれてたのに。

今はもう。

―――何も、ない・・・。

寂しさを感じながら、身体を起こす。

まだ9時か・・・。

今日は仕事がない。

2度寝しようかと思った。

でも、それは。

―――♪~♪~

ケータイの着メロによって遮られた。

誰だよ・・・。

鬱陶しく思いながらも、それを手に取った。

ディスプレイを見ると、そこには、

“流川千歳”

の文字が光っていた。

んだよ、朝っぱらから・・・。

シカトしようと思った。

・・・でも、俺の頭の中の何かが、

“大事な事がある”

そう伝えていて。

気づけば通話ボタンを押していた。

「もしもし?」

・・・俺の勘は。

―――当たっていた。





「はっ!?・・・すぐ行く」

電話を切り、急いで着替えた。

すぐさま部屋を出て、母さんの会社に向かった。





“満奈ちゃんの今までの事、全て分かったわ”