ポツンと、ベットの上に置かれていた。

アイツ・・・。

俺からの精一杯のプレゼントを置いていきやがって。

・・・いや、いらねぇか。

“元彼”からのプレゼントなんて。

“今彼”はいい顔しねぇよな。

・・・でも、おかしい。

ネックレスを置いていくんだったら、クリスマスの時にあげたピンキーリングも置いてっていいと思うんだけど?

悔しい。

悲しい。

でも、それと同じくらいに。

“不思議”と言う単語が、俺の脳内を占めていた。

謎が多すぎる。

別れ際のキスは?

ピンキーリングは?

満奈の行動が意味不明。

「何なんだよ・・・」

ため息を漏らした。

こんなに大好きなのに。

何故、俺の元を離れた?

あのキスには、どんな理由があるんだ?

なぁ、満奈・・・。

教えてくれよ。

「満奈・・・」

“他に好きな人が出来たんだ”

ならば、俺にキスするわけがない。

あれは・・・何なんだ?

本心か?

それとも・・・嘘か?



何も分からぬまま・・・。

時間だけが流れていった。



"Love You"

満奈からの最後のメッセージに気付かずに。