(side満奈)

4月の日曜日。

仕事が休みなので、家でゴロゴロしてます。

隼斗は仕事。

1人は暇だな~。

なんて思いながら、SuperStarの曲を聞いていた。

そんな時。

―――――♪~♪~

不意に、ケータイが着信を知らせた。

誰だろ~?

暇だったので、その着信は嬉しかった。

ディスプレイを見る。

すると、そこには、

“桜井仁菜”

の文字が光っていた。

珍しいな・・・。

仁菜から電話が来るなんて。

不思議に思いながらも、通話ボタンを押した。

「もしもし?」
『・・・お姉ちゃん?』
「そうだけど・・・どうしたの?」
『実は、相談があって・・・』

深刻そうな仁菜の声。

お父さんやお母さんに言えない事なのかな?

「うん、いいよ。どこで会う?」
『じゃあ、いつものカフェでいい?』

“いつものカフェ”かぁ・・・。

懐かしいな。

あたしがまだ中学生で、仁菜が小学生の時。

もらったお小遣いでよく行ってたなぁ・・・。

最近は行かなくなったけどね。

『あっ、今日隼斗くんは?』
「仕事だよ」

あたし達は、11時にカフェで会うと約束した。

電話を切る。

何だろう?

仁菜の相談って。

気にしつつ、準備に取り掛かった。