「満奈に謝ってよ」

千咲・・・。

あたしのために・・・。

嬉しかった。

「ごっ、ごめんなさい・・・」

男子達は、揃ってあたしに謝った。

「もういいよ」

それに・・・あたしが可愛くないのはホントの事だしね。

なんて、ちょっと開き直ってみる。

そんな時だった。

「在校生からの歓迎の言葉。3年C組、流川隼斗」
「はい」

隼斗の名が呼ばれた。

その途端、入学生や在校生、先生方からも黄色い歓声が上がった。

そしてあたしは睨まれる始末。

「桜の蕾が開き始め、春の訪れがここ、如月高校にもやって来ました」

・・・へっ!?

あそこに立っているのは・・・誰ですか?

ホントに隼斗なの!?

あたしはびっくりした。

隼斗の口から、あんな言葉達が出るなんて思えない。

例え、“SuperStarの流川隼斗”でも。

・・・寒気がする。

「やっぱり隼斗くんカッコいい~」
「ねぇ~♡私、頑張って勉強して良かった!」
「優しく頭ポンポンしてもらいたぁい♡」

・・・聞き捨てならない台詞だねぇ、新入生ちゃん?

特に、最後の子!

優しく頭ポンポンしてもらってもいいのはあたしだけだよ。

彼女のあたしだけだよ!

もし隼斗が他の子にしてたら・・・絞めてやる。