「きゃっ・・・」

首筋に沿って舐められる。

悔しいけど、ゾクゾクして・・・。

「わぁーお。いい声出すね♪」

ヤダヤダヤダ!

「やめっ、いやぁっ!」
「エロいなぁ~。その顔、マジそそるんだけど」

声を出せば出すほど、奴の顔は生き生きとしていくだけで・・・。

抵抗してもあたしは1歩も動けなかった。

隼斗・・・。

ごめんね・・・。

「あれ?泣くほど気持ちいい?」

気がつけば、涙が溢れていた。

胸にたまるのは、隼斗に対する罪悪感。

「じゃあ、もっと気持ちよくなる事してあげる」
「やめてっ!」

あたしの言葉を聞かずに、制服に手をかける宮瀬くん。

助けてっ・・・。



その時だった。

―――――ガラッ!

勢いよく、あたしの左側にあるドアが開く。

入って来たのは、

「おい・・・俺の女に何してんだよ」

あたしの最愛の彼、隼斗だった。

「は、やと・・・」
「俺もいるよっ♪」

あと、今の雰囲気には不釣り合いな明るい声の太陽くんもいた。

―――――キーンコーンカーンコーン

静かな図書室に、チャイムが響いた。

「なっ、お前ら何でここが分かったんだ?」

焦った様子の宮瀬くん。

「んなことはどうでもいい」

隼斗はあたしと宮瀬くんを離してくれた。

そして、宮瀬くんの胸ぐらを掴んだ。

「俺の女だって分かってて手ぇ出したのか?」
「あぁ」

低い声の隼斗。

でも、宮瀬くんは平気そうにしていて。

それが余計に、彼の怒りをピークへともっていかせてしまった。