「これはプレゼントパート1な」
「・・・へ?パート1?」

突然隼斗がそう言った。

指差したのは、真っ赤なベアトップのドレス。

「んで、パート2がこの夜景」
「・・・うん、ありがとね」

凄く嬉しいよ。

こんなにも素敵なモノをくれるなんて―――――。

「そしてこれからがパート3!」
「えっ?パート3?」

続きの言葉を聞いて、あたしはびっくりした。

まだあるの?

「もう充分なのに・・・」
「ホントに?」

あたしがそう言うと、隼斗は妖しい笑顔を見せる。

あっ・・・。

この笑顔は、いつもの俺様隼斗だ。

「姫の望みを叶えましょう」
「きゃっ・・・」

再びお姫様抱っこされたあたし。

「今日は泊るからな」
「えっ!?」

そして衝撃発言!

泊るなんて・・・聞いてないんだけど!

エレベーターに乗り込んだ。

その間も、あたしは隼斗にお姫様抱っこされたまま。

「ねぇ、隼斗?降ろして?」
「ヤダ」
「何で?」
「今日の満奈は姫だから」

・・・嬉しいのか、それとも呆れたのかはよく分かんない。

「じゃあ隼斗は王子様だね」

あたしがそう言ったら。

「あぁ。満奈だけの王子な」

って、やっぱり嬉しい事を言ってくれた。

―――――チーン

エレベーターのドアが開き、見えたのはホテルの廊下。

その左右に、ドアがたくさん並んでいる。

「・・・っと、ここだ」

隼斗はどこかからカードキーを取り出し、部屋のドアを開けた。

落ち着いた感じにまとめられた部屋だった。