夕飯を食べ終えて、2人並んでソファに座りテレビを見てた。
「あっ、これ美味しそう」
「ふーん。満奈の方が美味そうだけど」
「んなっ!?」
何でこの人、甘い言葉をさらっと言えちゃうのかな?
あたしの心臓がもたないよ・・・。
「食べていい?」
「ダメ~。さっきプールで食べたでしょ?」
「あれは3時のおやつ。これは夜食」
あたし、ホントに食べ物に例えられてるね・・・。
隼斗の綺麗な顔が近づいてきたから、目を閉じる。
―――――チュッ
優しく重なる唇同士。
直に感じる隼斗の体温。
幸せだな・・・。
なんて思ってたら。
「・・・んんっ!?・・・はやっ・・・」
隼斗があたしを押し倒した。
えぇぇーっ!
やる気満々じゃないですか!
「満奈・・・」
甘い吐息を洩らす隼斗に、ドキドキしっ放しなあたし。
「夜食食べたら太っちゃうよ?」
「大丈夫。むしろ痩せるから」
バカヤロー!
隼斗の胸板を押して抵抗してみる。
だけど、ビクともしなくて。
「好き・・・大好き」
「んっ・・・」
またキスされる。
しかも、舌まで入って来て・・・。
あたしの脳は壊滅寸前です。
だけど、その瞬間。
どうしようもない睡魔に襲われた。
眠い・・・。
「はっ・・・?満奈?」
隼斗のそんな声が聞こえた直後。
あたしは眠りの国へと旅立った。
「無理させたかな・・・。ごめんな?」
そんな言葉と暖かなキスを知らないで。