(side満奈)

「なー、悪かったって。機嫌直せよ」

隼斗なんか知らないもん!

馬鹿馬鹿馬鹿!

「何だよ、満奈だってノリノリだったじゃん」

ノリノリ~!?

ホントに信じられない!

「今日の満奈はエロかったし」

あたしのせいだって言いたいの!?

ホントにムカつく!



寮に帰って来たあたし達。

隼斗はあたしの機嫌を取ろうとしてる。

そんなの、絶対にのらないんだから!

あたしが怒ってる訳。

それは、プールで最後まで・・・シちゃったから。

マジで有り得ないよ!

「なぁ、何か言えよ」

貸し切りだったから良かったものの・・・。

もし1人でも人がいたらどうするつもりだったのよっ!

「もう隼斗なんて嫌いっ!」
「はぁっ!?・・・そこまで言われる意味が分かんねぇ」
「あんな場所であんな事しないでよ!」
「その割にはいい声出てたけどな?」
「なっ・・・」

その時。

―――――グイッ

気を抜いた隙を突かれて、あたしは隼斗に腕を引かれた。

そしてそのまま抱き締められる。

「悪かったよ・・・」

耳元でそう囁かれた。

・・・もう。

そんな甘い声で言われたら・・・。

「・・・いいよ、もう」
「マジで?」
「うん」

許しちゃうじゃん。

「でも、場所は考えてね?」
「すみません・・・」

隼斗が珍しく反省している。

仕方ないなぁ・・・。

グッと背伸びをして、

―――――チュッ

隼斗の唇にキスした。

「今日はこれで勘弁してあげる」
「どーも」

額をくっつけて、笑い合った。