「おかえり~」

あたしはパタパタと音を立てながら玄関に行った。

「治った?」
「うん!お陰様でこの通り」

と、隼斗の前で腕を動かしてみる。

「・・・よかったな」

隼斗はそれだけ言って、あたしを抱き寄せた。

手が自由だから、あたしも隼斗を抱き締められる。

幸せだぁ・・・。

「・・・つー事は、解禁だな」
「ほぇ?何が?」
「何って・・・決まってんだろ?」

隼斗が妖しく笑う。

片手でネクタイを解きながら言うから、色気やフェロモンがハンパじゃないんですけど・・・。

「シよ♪」
「〇△☐※~!?」

怖いよぉ~!

そんな、満面の笑みで“シよ”って言われても・・・。

「何?俺とシたくないわけ?」

着崩された制服と甘い声に、ドキッとしてしまう。

「・・・そりゃあ、あたしだって・・・」
「なぁに?よく聞こえないなぁ~」

隼斗め・・・!

絶対楽しんでるよ!

「あたしだって、シたいよ・・・」

あぁ・・・、もう!

恥ずかし過ぎるよ・・・。

思わず手で顔を覆った。

「可愛い」

そんなあたしを見て隼斗は、笑いながらそう言った。

わっ、笑い事じゃないんだからっ!

―――――フワッ

急に身体が宙に浮いた。

「隼斗!?」

あたしは隼斗にお姫様抱っこされてる状態です・・・。

「じゃあ今日は、満奈ちゃんを朝まで頂こうかな♪」
「馬鹿隼斗・・・」
「この俺様に馬鹿なんて言っていいと思ってんのか?」
「すみません・・・」

こここ、怖すぎる~!

反抗できないので、あたしはされるがまま。

隼斗はあたしを抱っこしたまま、自分の部屋に入った。