(side隼斗)

いきなり俺らの部屋にやって来たのは、転入生の相葉玲央。

A組の奴だって、さっき知ったんだけど。

俺ずっと寝てたからなぁ~。

・・・そこはまずいいとして。

問題がありすぎる。

①満奈の幼なじみ。

②満奈が好き。(告って振られたけど諦めない)

③満奈と同居しようとしてる。

はぁ・・・。

しかも転入してきた理由が“満奈に会いたいから”とか・・・。

ふざけんじゃねぇよ。

俺の満奈だっつーの!

幼なじみだからってベタベタしやがって・・・。

―――――バンッ!

イライラしてたのか、勢いよくドアを開けた。

「どうしたの?・・・満奈は?」

やっぱり満奈かよ。

「俺から話がある」
「えぇ~。満奈は?」
「部屋にいるけどお前は行かせねぇよ」
「仕方ないなぁ・・・」

何が?って思った。

だけど、それは直後に知ることになる。

「流川くんってさぁ、テレビでは優しそうだなって思ってたのに。俺様だったんだね」
「だから何?」
「俺も本性だそうかと思って」
「はぁっ!?」



「黙って聞いてりゃ、満奈の彼氏みたいな言い方してんじゃん。お前なんかに満奈を落とす事なんか出来ねぇだろ?」



なっ・・・。

コイツも・・・二重人格?

表は天然、裏は俺様・・・。

びっくりした。

でも。

「馬鹿野郎。俺は満奈の彼氏ですけど」
「はぁっ?嘘ついてんじゃねぇよ」
「嘘じゃねぇ。満奈!」

俺は満奈を呼んだ。

すると、ちこちことやって来た満奈。

その途端、

「ねぇ満奈。流川くんと付き合ってるって、ホントなの?」

急に表に戻った。

野郎・・・!

満奈の前では隠すのか・・・。