「それで、連れて来た・・・って言うか、ついてきた?」
「はぁ・・・」

隼斗に腕を引かれ、あたしの部屋に来た。

「ダメだってはっきり言えよ」
「言ったよ。でも無理だったの・・・」
「仕方ねぇな・・・」

隼斗は呆れ顔。

そりゃそうだよね・・・。

今までラブラブで過ごしてきたこの空間に、1人増えるなんて・・・。

しかも・・・。

「幼なじみで満奈の事好きとかマジあり得ねぇ・・・」

若干三角関係みたいな感じじゃん?

「アイツの部屋は?」
「110号室。同居人が3年の星原未巳華先輩だって・・・」
「うわぁ・・・。マジないわ。でも相葉がこっちに住み込むのはもっとないわ」

星原未巳華先輩と言うのは、ぶりっ子で有名。

だけど、有名なのはぶりっ子って事だけであって・・・。

芸能活動は“未巳華”でやってるんだけど、演技、歌、どれも下手なんだって・・・。

・・・それはまず置いといてっ!

「いっその事言っちゃうか?」
「何を?」
「・・・俺らの事」
「本気?」
「だって・・・それくらいしなきゃ出ていかねぇだろ?アイツは外部に言わなさそうなタイプだし」

うーん・・・。

玲央は昔から口が堅いし・・・。

でもなぁ・・・。

いいかな?

「いいよ。言っても」
「分かった」
「でもあたし・・・ここにいていい?」
「いいけど。・・・何で?」
「はっ・・・、恥ずかしいから・・・」

多分あたしの顔、真っ赤。

「可愛い」

隼斗はそれだけ言って、あたしにキスした。

「OK。俺に任しといて」
「うん・・・。ごめんね?」
「別にいい。その代わり、夜はちゃんと・・・」
「れっ、玲央がいるのにそんな話しないでよ!」
「満奈、顔真っ赤だぞ・・・。ははっ」

そういや隼斗、玲央には俺様で対応してたよね?

まぁ、どっちでもいいんだけどね。

とにかく!

玲央には悪いけど、ここを出て行ってもらおう。

隼斗とのラブラブタイムが・・・。