(side満奈)

―――――ガヤガヤ

玄関前は、自分のクラスを調べるため、人だかりが出来ていた。

「わぁ~。これじゃあ見えないね」

隣にいた千咲がボソッと言った。

「ホントだね。何組かな?」

菜々子はわくわくした感情を抑えられないみたい。

モデルなのに、顔がニヤけてるよ・・・。

あたしは、2人と一緒にクラス発表を見に来ていた。

「探してみるよ。えーっとね・・・」

あたし、これでも視力は1・5以上あるんだからね!

・・・これでもって何だ?

まぁいいや。

「秋葉菜々子・・・木内千咲・・・桜井満奈!またA組だぁ~!」

また千咲と菜々子と同じクラスだ!

やったね。

・・・あっ。

隼斗も同じクラスだ。

でもどうせ、学校では喋らないからどっちでもいいんだけどね。

それに仕事忙しいし。

今年は体育祭や如月祭に出れるかな?

「満奈行こっ!」
「そうだね」

千咲に腕をぐいぐい引かれながら、教室に向かった。

「満奈ちゃんとChisa様とNana様が一緒に歩いてる~!」
「眩しい!」

廊下を歩いてる途中。

周りからの写メの音が凄い気になる・・・。

「おはよ」
「おはよう♪」

2人がその子たちに声をかけると、黄色い声援が廊下中に響き渡った。

うっ、うるさいわぁ・・・。

よくそんな声出るね?

感心します。

「A組・・・ここ!」

―――――ガラガラガラ

「きゃあー!おはようございますぅ!」
「おはよ」
「おはよう♪」
「おっ・・・おはよう・・・」

朝からドッと疲れたよ・・・。