「可愛いっ!」
良かった・・・。
俺があげたモノは、ピンキーリング。
台座に赤いのがのってるシンプルなやつ。
満奈は気に入ってくれたようで、内心ホッとした。
「貸して?」
箱からリングを取り、満奈の右手の小指にはめた。
はめられたソレは、電気の光を浴びてキラキラ輝いている。
「嬉しい・・・。ありがとっ」
極上の満奈ちゃんスマイル。
マジで可愛すぎるし・・・。
満奈は右手をひらひらさせて喜んでいる。
そんな中、俺は満奈の左手を手に取った。
「ここはまだ待ってな?でも、俺の予約済みだろ?」
俺が指差した“ここ”。
そう、そこは左手の薬指。
「隼斗っ・・・!」
目をうるうるさせてる満奈。
「うんっ!隼斗、だぁい好き♪」
そしてそのまま俺に抱きついた。
あぁ・・・。
可愛い。
早く結婚したい。
早く“俺の奥さんです”って言いたい。
16歳の流川隼斗。
まだまだ子供な俺は、世界で1番愛してる女に1回目の、遠回しのプロポーズをした。
「じゃあ隼斗の左手の薬指もあたしが予約済み?」
「当たり前」
「ふふっ。これからもよろしくね?“未来の旦那さん”♪」
―――――ドキッ
あまりにも綺麗に笑う満奈。
愛おし過ぎる。
そんな満奈の唇を奪う。
笑顔も。
甘い声も。
身体も。
満奈の全ても。
全部全部、奪ってやる。
覚悟しとけ、満奈。