バタン
扉の閉まる音。
今、あたしは控室にいる。
隼斗と一緒に・・・。
隼斗が麻衣ちゃんに何か言ったみたいで・・・。
気まずい空気が流れる。
久しぶりの至近距離。
久しぶりの隼斗の匂い。
また、泣きそうになる。
「満奈・・・」
ドクンッ
久しぶりに名前を呼ばれた。
そして・・・。
―――――フワッ
抱きしめられた。
「・・・っ・・・」
これは・・・、何?
嬉しいけど苦しいよ・・・。
ドラマの延長上?
「やめて・・・」
「嫌だ」
「どうして?」
だって貴方は・・・、あたしになんか興味ないんでしょ?
そう思ってたから・・・。
次に聞く言葉に、あたしは呼吸が止まるかと思った。
「―――――満奈が好きだから」