(side嵐)

ふと目が覚めた。

いつもなら隣にいるはずの満奈が、今はいなかった。

どこ行った・・・?

服を着てから、家をうろちょろしてみた。

アイツは、ベランダにいた。

・・・泣いてる・・・?

かすかに声が聞こえた。

「・・・ふぇっ・・・、隼斗・・・」

その一言が、俺をどん底に突き落とした。

うすうす気づいてたけど・・・、コイツは流川隼斗が好き。

まぁ、無理矢理俺のモノにしたけどね。

意外とアイツ、へなちょこなんだな。

お陰様で簡単に満奈を奪えたしな♪

でも・・・、満奈は本気で流川が好きなんだろうなぁ・・・。

アイツのとこには行くなよ。

俺の方がお似合いだぜ?

そんな意味を込めて、俺は満奈を後ろから抱き締めた。

「嵐くん・・・?」

涙を溜めた目で俺を見る満奈。

―――――ドキンッ

そんな可愛さに、心臓がうるさいくらいに高鳴る。

やっべー・・・。

これじゃ、本気で好きになっちゃうじゃん♪

まぁ、所詮遊びだけど。