少したって恥ずかしくなったのか、手を離した。


「でも、もう僕は前みたいにサッカーはできない。」

彼はとても辛そうに言った。



まるで翼をなくした天使、かな。


私はそんな顔の天城君、見たくない。

そう思った私は、いい案が思いついた。


「じゃあ、探そう!」


「探す??」



いきなりの言葉に首をかしげてキョトンとしている。



「サッカー以外で楽しいって思うことを探すの!大丈夫、一緒に探すから。」


「そう言われると、何でも出来そう。うん、頑張ってみる。」


「その調子だー。まずは、リハビリね。」


頑張る、と言い微笑む姿は少し輝いて見えた。

やっぱり、天城君は笑顔が似合うな。

私は、おもわずそう思った。