「何話してたの?」

いつの間にか天城君がそばに来ていた。



「ううん。なんでも。」


「さっき僕のこと見てなかったでしょ。」


「う・・・うん。」


「リハビリ頑張ってるのに・・・。」

天城君が子犬のようにシュンとした。


うわ、それ弱い。


「ごめんなさい。」


「じゃあ、これから名前で呼んで?」

ええ、名前で!でも、そんなキラキラした目で見られたら・・・


「・・・しょ、翔太君。」

・・・負けた。


「本当は呼び捨てがいいんだけど。ま、これからはそう呼んでよ。」

ずっとなの!

私の心配をよそに翔太君は笑ってた。