「離しなさいよ!」
「あなたこそ離しなさい!」
怖い怖い怖い。
タイムセールは未だに慣れない。
リラックスする為に、瞼をおろし深呼吸をしていると脳裏には拓斗さんの顔があらわれた。
脳裏にあらわれた拓斗さんの表情はいつか私が見た、目を細め笑っている笑顔の拓斗さんで。
そして拓斗さんはこう言っている。
‘いつもより豪華だな。それにお弁当で美味しかったよ’
「よし!」
タイムセールで人がごった返してる売り場にドンッと足を踏み入れ、次々と籠に商品を入れてく。
明日にもまわせそうならこれもあれもそれもこれもと言う感じで、気付けば押してるカートはタイムセールの商品がびっしり。
帰りの事を考えると足が重たくなるけど大丈夫。