「はい。飯田です」

『……』

「もしもし?」





あれ?っと思った時にはプーップーップーッという音が受話器から聞こえてきた。


もしかしてイタズラ電話?


玄関から急いで走ってきたのに、イタズラ電話に小さな溜め息を吐き電話を元の位置に戻す。





「洗濯しなくちゃ」





今日は曇一つない快晴だからパーっといっぱい外に干したい気分。


窓全開にして掃除も。


洗濯機に向かっている時、ふと拓斗さんの部屋の前で足が止まった。





「ここだけは鍵がかかってるから出来ないけど…」





出来れば拓斗さんの部屋も掃除したい。


拓斗さんの部屋の中を見たのはこの前の過労で倒れてしまった時だけで、今日もきっと鍵がかかっているんだよね…