「なんだい、その別な霊ってのは。アンタらの仲間かい?」









「んーん。今さっき会ったばかりの霊だよ。ウチらが困ってたら急に声を掛けてきて、追われてる事話したら安全な場所に連れて行ってくれるって……」










それを聞くと、亀咲と獅死雄は目を合わせた。










「ヤバいね……」









「ああ、『その霊は違う』な。急いで後を追うぞ。まだそんな遠くには行っていないハズだ」










2人は礼子とオッサンを置いて、直ぐに飛び出した。










取り残された感満載の彼女は、理由を求めてオッサンの耳たぶを引っ張る。










「ねーねー。どういう事? 何で竜騎君を追ってるの? 説明なさいよ」










「痛たたた! 分かったから離しなさい。あの子供は四獣霊の青龍を司る竜騎だ。まだ幼く、力の使い方も分からないから、その力が変な輩に利用されない為に四獣霊達が護ってたんだよ」










前のテロにて消滅してしまった、四獣霊のリーダー竜騎……











その後継者として、あの小さい竜騎が名と共に青龍の力を継ぐ。










そんな者と偶然でもぶつかり関わりを持つとは、やはり礼子は何らかのトラブルを引き寄せる素質があるようだ