四獣霊が2人も揃い、一体何が目的なのか?









普通は、こんな名のある者達が立ちふさがれば、何かあると思うのが当たり前の話。









「ん? 君もアタシの貯金箱狙い? なら容赦しないよ、ガルル!」











しかし、礼子は二人の顔を覚えておらず、狂った犬の様に牙を剥き出しにして威嚇した。










「チッ……厄介な女。なるべくコイツには関わりたくないものよ」










獅死雄はあまり礼子が得意ではないので、援護する事に関してノリ気ではなさそうだ。










「手出しは無用だよ! 見てな、アイツはアタシの手で八つ裂きにしてやるから!!」










頭に血が昇ったのか、亀咲は殺る気満々のようなセリフを吐いた。










手の握り潰した震わす拳から、その押し負けた悔しさが伝わるようである。










「止めろ。無意味な殺しはせぬ事だ。少し冷静になるんだな」









獅死雄に宥められるが、亀咲の自分勝手な性格上気持ちは落ち着く事はなかった。









今こうやって獅死雄に腕を掴まれてなければ、飛び出して行ってしまうだろう。









「やーいやーいブスー」










それを分かってて、礼子は舌を出して挑発している。










「クッ……!! あ、あのアマ殺す!!」










しかし、頭にきていても真正面から飛び出す程、亀咲は愚かではない。









先程の対決で、彼女の力は十分分かっている。


それを確認出来た上で何とか戦法を考え、気を静めた