「ん~~まだダルいけど、大分勘を取り戻したわね」
オッサンは、泡を吹いて横たわっている。
あまりの痛さに、一時昇天してしまったようだ。
「ああ~つまんないっと……そうだ遊び行こ」
まさか心配してくれた、オッサンを放っておいて?
いやいや、流石の礼子もそこまで鬼じゃなかった。
「起きないわね~子守歌に念仏でも唱えようかしら」
やっぱり鬼だった。
なかなか目覚めないので、オッサンを歩道の隅に置いて紙を貼ってあげた。
《勝手に餌を与えないでくださ。何か食べてたら躾てください。飼い主より》
これで、道に落ちてる粉末ソース食べることもない。
あれ、お腹壊すもんね。
さて……どこに行くか……
霊に知り合いなど殆どいない。
交友関係は意外にも少なかった