その出来事から数分後……
同じ場所には礼子達が居ない代わりに、ある影が立ち尽くしていた。
「私のお気に入りのクレイマン(土人形)が……」
後方から別の声が聞こえた。
「あのガキにそんな力はない。もしかすると……」
それに反応するかのように、頷いて見せた。
「ああ。早々に見つけ出そう」
……
そんな事を露知らず、礼子はノンビリ背伸ばしながら片手間に聞いていた。
「へぇ。自称神かぁ……。その人達、そんなに悪いヤツらなんだ」
「ああ。アイツ等から守ってくれとは言わない。エセ神ではなく本当の神相手じゃ、お前なんかじゃ勝てないからな。とにかく、余をかくまってくれればいいんだ」
「はーいはい」
そう返事をしたものの、どうしたらいいかを考えた。
こんな時、無駄に頭が働くのはオッサン。
いつもの場所に行けば多分居ると思うが、なにぶん小姑みたいに煩くてかなわない……が
エサもしばらくやってないし、久々に戻る事を考えた。
「かくまるには、いい場所があるよん♪ そこに行こうかね小さな王子様★」
「ウム。任せた」
目指すはオッサン。
きっとゴミでも漁って生き延びてるんだろうと、勝手に決めつけていた