眠れる森の美女は
王子のkissによって目覚める
しかし王子がkissをしても
美女は目覚めませんでした
美女の王子ではなかった??
その真実を知るのは美女だけ。
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【優衣】
数週間前から
私の学校ではある噂が流れている。
その噂とは......
″図書室には美少女がいる!″
というもの。
数週間前も図書室いったけど
そんな人いませんでしたよ!?
あっ!読者の皆様!!
紹介が遅れました!!
向井優衣です!!
青春真っただ中の高校1年生です!
......なんて言いたいところだけど、
あたしの格好ははっきり言って......
地味!!
おさげに黒縁の度の強いメガネ......
誰が見ても地味だと思う。
あたしがこんな格好をしている理由は
″この格好じゃなきゃ高校行っちゃダメ!!″
なんてお父さんとお兄ちゃんが言ったから。
こんな格好してもあたしが
この学校に来たかった理由は
「優衣!おはっ!!」
そうこの子......
瑠花【Ruka】がいるからなんです!!
「瑠花!おはよー!!」
いやー!今日も可愛いねぇ瑠花ちゃんは!
何かあたし、今親父口調になってた!?
ま、どんまいってことで!
「優衣......今日も地味だね...」
「だよね...(泣)」
あたしたちはいつも通り教室に向かった
「ほんとはすごく可愛いのになぁ」
なんて瑠花が言ってることは
あたしに聞こえるはずがなかった
あたしの席は窓側の1番後ろ
瑠花は右から2列目の1番後ろだから
結構離れている。
あたしの隣の人はまだ来ていないらしい
多分もうすぐ来ると思う......
「「きゃ――――――――」」
「「恵人く――ん!!」」
来たか......
廊下にいる女子の塊の中心にいる人が
教室にはいり、あたしの隣に座る
この人があたしの隣の人......
峰岸 恵人......
「向井さん!おはよ!!」
「お、おはよ!」
あたしはこの人の笑顔が嫌い。
偽物の笑顔。
目が笑ってない。はっきり言って怖い。
「ねぇねぇ向井さん!私の席と交換してくれない??」
「え?別にいいですけど?」
「ほんと?ありがとう!!」
こんな人と隣なんて気が重いだけだし
しかも確かこの子の席
瑠花の前の席だしねっ!
ある意味ラッキー!!
「え―ずるーい!私も―!!」
「だめ!私が先にいったんだから!!」
女子うるさっ!
はやく席変わっちゃお―っと!
パシッ
「え?」
誰かがあたしの腕をつかんだ