「はぁ」

雲雀さんはため息を吐くと手を差し伸べた。

「手取りなよ」

「は、はいすみません」

私はドキドキしながら雲雀さんの手を
取った。

「歩ける?」

雲雀さんは私を立たせると歩いて
行こうとした。

「雲雀さん行かないでくださいよ」

私は半泣きになりながら叫んだ。

「何で行ったらダメなわけ?」

雲雀さんはイラついた顔で聞いてきた。

「だって、暗い所苦手なのに雲雀さんが
置いて行こうとするから」

「僕には知らない事だから」

雲雀さんは冷たく言い放った。

「雲雀さん酷い」


「僕には知らないことだ」


「雲雀さーん、最近変質者が
いっぱいいるんですよ」

雲雀さんはピタリと立ち止った。