「はぁ、もう諦めたら?群れるのが
嫌いなのに彼女をつくるわけないよ」
梨乃はブラウンの長い髪を耳に掛けると
ため息を吐いた。
「ぐすっ、雲雀さんはカッコいいのに」
私は涙を拭った。
「私もカッコイイと思うよ。」
そう、雲雀さんは黒髪に黒い目、
スタイルもよく、密かに雲雀さんを好き
な人はいっぱいいる。
私もその中の1人なのだ。
「もう泣かないでよ、明日も頑張れば
いいじゃない」
梨乃は呆れ顔で言った。
明日か・・・。
「だよね!私明日も頑張る!!」
「はぁ、この人明日殺されるの
分からないのかな?」
梨乃はまたため息を吐いた。
キーンコーンカーンコーン
放課後になった。「うーん」私は
机の上に置かれているプリントに頭を
抱えていた。
「意味が分からない」
私はボソリと呟いた。私は数学が苦手で
クラスの中で1番点数が低いのだ。
「どうしよう、家に帰りたいのに」