ほら、今も仕込みトンファーを構えて
私を咬み殺そうとしています。

「い、今のはですね、つい大声を
出してしまったんですよ、ほっ、本当に
わざとじゃありませんから」

私は両手を前で振りながら後ずさりした

「わざとじゃなくても大声を出したのは
事実だ」

雲雀さんは1歩前に歩み寄る。

「ひぃっ!!」

私は無我夢中で教室に戻った。

「梨乃ちゃーん」

梨乃ちゃんは泣きながら戻ってきた私を
ビックリした顔で迎えた。

「どうしたの?」

「ひっく、雲雀さんが・・・」

「殺そうとした?」

コクン

私は黙って頷いた。

梨乃ちゃんはため息を吐いた。