道を教えてもらいながら夢羽の家についた。



「送ってくれてありがと」

「家に誰かいるか?」

「ママはいるけど…」

「挨拶して行く」

「はぁ!?ちょっ、何で!?」



説明すんのがだりぃ。



なので夢羽をシカトしてインターホンを押した。



夢羽は今まで渚さんちにいたことになってて、それは真実を伝えない方がいいと思う。



「なんだ、不良娘か。おかえっ…どちら様?」

「小田切 琥太郎っていいます」

「コタ…ロウ…」

「同じ学校の2年です」

「アンタが…コタロー…」



どうやら夢羽の母ちゃんは俺を知ってるらしい。



胸が熱くなる。



想羽さんが俺をどんな風に説明していたのかはしらないけど、俺は想羽さんの母親との会話に出るほど可愛がってもらってたんだ…。



「想羽さんに…会いにきました」

「上がりな。想羽も待ってるよ」



やっとこれた。



2年もかかっちまったよ。



ちゃんとケジメつけに来たよ、想羽さん。