「遥、君………あたし…」

「うん?」

「少しだけ、胸貸してくれる…?」

「いいよ」

「ごめんね…。ごめんね―…」

それからしばらく、
俺と琉美は、
抱き合っていた。




―――正確には、
琉美が俺の胸で泣いて、
俺がずっと背中を擦っていた、
だけど。