「さくらっ!本当にごめーん!待った?」


慌ててさくらの
ところに駆け寄る。


さくらはいつも通り
ふわふわしている
とてもあたしじゃ
きられないようなファッション。


でもさくらは可愛いから
似合っているのがすごい。


イメージカラーは
ピンクの他ないわぁーって
誰もが思ってしまうけど


彼女が好きなのは
ピンクではなく青。


ピンク好きなのかと
おもってたわぁー
などと誰かがいうと


『好きじゃないから。』

と若干きれぎみに
いってくるのも

『皆にピンクって
いわれるんだけどー。
うちが好きなのは
ピンクじゃなくて
ピンクのう・さ・ぎ!』


と、謎の談義を
かましてくるのも
もう、聞き慣れた。



それでもそんなふわふわ
な格好してたらピンクが
イメージカラーになるのも
しょうがないと思うんだけどなぁーと


微笑ましい気持ちに
なりながらさくらの
返答をまつ。





「遅いからね。」



うぉっ…さくら、
やっぱり怒ってる?
時計をみると9時26分。
大遅刻。




「さくら、ごめ―――」


「ま、うちも2分前に
きたところなんだけど!」


さくらのどや顔と
あたしの笑顔の
タイミングは同じだった。



「もー、さくらっ!
二人で大遅刻じゃん!」