「入って」

凌が玄関を開けてくれた

「お邪魔します」

ちゃんと家の人に聞こえるように言った

「誰もいないから」

「お出かけ?」

「みんな仕事、ばばぁは夜勤だから今日はいないオヤジは飲み会」

今、凌の家には誰もいない

「上に上がってて、一番奥の部屋だから」

「うん、わかった」

やっぱり緊張する

「ここかなぁ?」

私は一番奥の部屋を開けた

凌の香水の匂い。シンプルな部屋
黒で統一されている。きれいに片付いていて凌らしいと思った

「適当に座って」

凌が戻ってきて

「きれいに片付いてるね」

「俺きれい好き」

「ふーん」

私は答えなからベットの下に座り、ベットに寄り掛かった

すると凌も私の隣に座って、グラスにお茶を入れてくれた

「タバコ吸っていい?」

「寿命縮まるよ!」

クスッ

凌が笑う

タバコを吸っている姿を見て、男の人なんだなぁと、思ったしまった

凌も男なんだ。いつまでも子供のままではない

私は今日ここで凌に求められたら、それに答えようと思った