「マジ緊張するんだけど…」

「亜美聞いてんの?」

なんか可笑しい
いつも俺様の健太くんが緊張というのは笑えた

「聞いてるよ。緊張するんでしょ」

「亜美、笑ってんだろ」

「笑ってないよ」

と言いつつ私は笑っている

「今日寝かせねぇ」

「それは嫌。寝かせてもらうもん」

笑いながら歩いているとあっという間に
私の自宅の前まで来てしまった

「今日は、お父さんとお母さんと弟がいるから」

「は?弟いんの?」

「うん、今中3だよ」

「知らねぇよ」

「あっ、言ってなかったかも」

同様している健太くんは私の手を握り

「俺を一人にすんなよ」

と、ギュッと手を握った。その手が汗ばんでいてかわいいと思った

「ただいま」

パタパタとまたスリッパの音がし、お母さんが現れた

「寒かったでしょー健太くんかな?」

「あっは、はい」

「ちょっと芸能人みたいな顔してるわねー」

またお母さんのおしゃべりが始まった

「いつも亜美がお邪魔してごめんなさいね。きっとしつこく泊まるとか言ってるんでしょ、ウフ」

「いいえ、僕が泊まるように言ってます。すいません」

健太くんが僕とか言ったことがまた可笑しくなった

「入って入って」

私が健太くんの手を掴み家に上がってもらった