私が後ろを向いた時、

ギュッ

後ろから私に抱き付いてきた
私はこうやって抱かれるのが好きだった

「亜美、行かないで。俺のそばいて」

凌が震えている
私は上を向き口を閉じグッと我慢し息を飲んで言った

「凌、私も凌のこと大好きだよ。でももう無理なの。私凌のこと許せない・・・もっと早く私の存在に気付いてほしかった…」

「亜美…」

この腕とさよならをしないと私はだめになる

私は凌を押し必死に走った
涙が風に流されていく
いろんな思い出が私の頭によぎる
亜美…そう呼んでくれる凌が好きだった
優しくキスをしてくれる凌が好きだった
どんな時も凌でいっぱいだった

私の愛しい凌…