この間の健太くんのことがあり、
少しづつ私達の間で何かが変わり始めた

朝も一緒。帰りも一緒
どちらかの家に寄り、
凌は私の体を毎日求めるようになった
体はキスマークだらけで見える所に跡を残す
最初は愛されているという気持ちでいたが
最近は凌の欲望のまま抱かれることが多く、
私は疑問を持つようになった

凌の家でいつものように過ごしていたら、凌が私に言った

「亜美やりてぇ」

付き合って11ヶ月
お互い馴れ合いになってしまい、
またいつもように凌が私を求めた

「今日はいやっ」

「いいじゃん」

そう言って首に手を回してキスをしようとする
でも私は凌の口を押さえ、

「だめ。なんで最近毎日毎日なの?たまにしなくたっていいじゃん。もう毎日はいやだ」

「減るもんじゃないし」

そう言われた時、私の中で何かが崩れた

「私ってヤルだけの女なの?私って凌にとって体だけ?前はそんなこと言わなかった」

「何その言い方」

凌も頭にきたのか冷たい言葉で私に言った

「だってそうでしょ。毎日だよ。私は毎日じゃなくていい。たまに買い物行ったり、映画行ったり、遊びたい」

「じゃあ、そういう奴と一緒にいれば」

そうなんだ
凌はそう思っているんだ
私だけが凌を大事に思っているのかと
考えるとショックで何も言えなくなった

「帰る」

私は鞄と携帯を持ち、凌の部屋を出ようとした

「待てよ」

私を引き止めたが私は睨みながら

「凌の気持ちがよくわかったよ」

それだけ言い、部屋を急いで出た

前までの凌なら何かあればすぐに追い掛けて来たけど、
凌は初めて私を追い掛けて来なかった

私は悔しい思いと悲しい思いが交差し
涙を流しながら歩いた
襲われた日から一度も私を
一人で家には帰さなかったのに
あの日から初めて一人で帰ることになった