苛ついた私は、席を勢い良く立ち 水谷さんの周りに散らばっている 紙くずを拾い集めた。 「あっ…!」 頭上から声がした。 「ん?」 「ありがとう…っ。」 顔をあげると、水谷さんが 笑顔でお礼を言ってきた。 その笑顔に、私も笑い返した。