「もう妹なんて言えないよな」


にっこり、微笑んだ。

ドキン……

あたし、信じていいの?和兄ちゃん。
そんなこと言ったら、調子乗っちゃうよ?

ほんとはまだあの女の子たちが気になってる。
でも。

目の前に和兄ちゃんがいる……

キス、してくれた。
それって……


「あ、ごめんな。つい」

和兄ちゃんが慌てて謝った。
あたしの動揺は、嬉しさの方なんだよ?


「ううん、平気」


そう言うのが精一杯だった。
好きだとか、そんなセリフ緊張状態では出てこないんだって分かった。


「じゃあ、おやすみ」


「うん」