チュッ---


「うん、いい味だ」


「こんの……キス魔め――!!」



クッションでぽかぽか叩いてみたけど、効果なんてあるわけない。

平然とカレーを食べ終えて、ほんとの王様みたいにワインを飲んでいる。


「ねえ、からかってるんでしょう?」


「なにが?」


「あたしのこと」


「本気」


「うそ」


「心配なんだ?小鹿ちゃん」


「馬鹿にしないでっ」


キラッと金色に光った髪がすぐ目の前まで近づく。