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「サンプルが出来上がったよ」


鈴木さんが来たのは閉店間近だった。
Barを貸切にして、ライトとルイを含む4人。


あたしの目の前のケースが開かれる。
ジュエリーが輝いた。


「う……わ、綺麗」


「とりあえず代表作をね。仕掛けをたくさん考えているんだ」


キラキラと小さな石の付いたネックレスはいかにも女の子が好みそうなデザイン。


「このリングはね、ペアで合わせると模様になるんだよ」


そう言ってライトが触っていたリングの中にもうひとつ、入れてみせた。

彫り抜かれた男性のリングから、中の模様を覗くことができる。


「これって……」


「試作品だよ」


あたしが見とれていると、鈴木さんはみくちゃんへのプレゼントだと微笑んだ。



「そうだこれを見てくれ」