涙でいっぱいの目。

ウサギだ。


「みく?」


そっと髪に触れた。
ビクン、と緊張したのが分かった。


「何もしねえって」


「わっわかってる」


駄目だな、俺。
泣かせてる。


「記念撮影、してもらわねえ?」


さっきのカメラマンは余程俺たちを気に入ったのか、何枚も撮ってはポーズをさせた。

みくの顔が引きつっているのが分かって、冗談で抱きしめた。

真っ赤なみく。


お前は素直で。
あったけえ。

俺の心を無条件で、満たしてくれる。

ルイ、お前もそうだろ?


絶対に逃がさない―――