「コンセプトは“一歩大人の女性へ”。君たちがジュエリーを手にする喜びを提供したいんだよ。」


鈴木さんはブランデーを飲みながらゆっくり言う。

あたしはライトとルイの顔を交互に見ることしかできない。

待って。
ジュエリーって。
宝石……


「テルに依頼したのは女性の魅力を存分に引き出してくれると考えたからだ」


「そう……なんだ」


あたしがまだ考えてると思ったのか、


「こいつは僕としか組まないから」


ルイが言った。


「そうなんだよ、参ったことにね。プロ意識、というやつかな」


鈴木さんがちらりとライトを見た。
どういうこと……?


「プロとはいえ女の子だ、テルに言い寄ってくる子も少なくない」