「…ふぅ……っ」 月光りに照らされて綺麗な痛みのない光沢の黒髪を照らす。黒髪からは美しいオーラが発されている。 「ここまで来たら…もう乱華の地域は見えないね……」 自分から、皆に何にも言わないで出てきた癖に、 ……―もう寂しくなっている私が居る。 こんなに私、弱かったかな…っ 乱華の地域にある私の家から隣の県の方に一人暮らしを始める私、 ―――…逃げ出す私を許して…。