ようやく順番の回ってきた私たちは、
並び順について話し合っていた。


ジェットコースターのため、二人一組で乗ることはわかっていたのだが、
さっきの一件から、注目を浴びた修への視線が気になってしょうがない。

普通だったらカップルが一緒に乗れば何の問題もないのだけれど、

今は、できれば、修と一緒に乗って目立ちたくなかった。

「ねぇやっぱり、たっちゃん、一緒に乗ろ?」

すでに、里奈と陸君は乗り込んでいたため、
強引にたっちゃんの腕をつかんで、自分の方へと引き寄せる。

たっちゃんの不思議そうな顔が一瞬見えたが、押し切るようにして押し込めた。

後ろからは、「すみません、わがまま言って。」

なんて、修が真さんに謝っているのが聞こえた。

真さんは、気にしなくていいから、と優しく返してくれているけれど、

ちょっと迷惑をかけたことへの罪悪感が芽生える。


その様子を見ていた里奈は心配そうに私に視線を送ってくれたが、
それには笑顔を作って、大丈夫!と返した。

けど・・・

確かに、今のはちょっと大人げなかった、かもしれない。