「・・・っな・・」
声がもれた。
その声に反応するように私はつむった目を開け、顔をそっとあげた。
そこには、
目を開け、呆けた顔で立ち尽くす修が力をなくした握り拳をだらりと伸ばしていた。
「え…な、どういう・・」
混乱した頭を働かせようとしきりに言葉を発しようとしてはいるが、
言葉になっていない。
「だから、付き合ってくださいって…言ってるんだけど・・」
あまりにもまじまじと修が私を見つめるものだから、
言葉に勢いがなくなってくる。
「え…?なんで、それじゃ、別れる必要性とかは・・」
修が嫌に鋭い指摘をしてくる。
バツがわるくなった私はふっと修から顔を逸らしてつぶやくように言った。
「それは、その・・・私のケジメというか…
その…つまり・・これからは修だけを見るから・・というか、
周りは関係ないって気づけたの。
…私が好きなのは修だから、周りなんて関係ないって…。
だから、今までの卑屈な私とじゃなくて・・その、
修だけを思ってる今の私と付き合って、って意味での・・
こ、告白・・っていうか・・・」
しどろもどろになりながらも、伝えたかった想いを伝える。
なのに、それに対する修の反応に思わず身構えてしまう始末。