ばっと修から手を離し、その場から勢いよく飛びのいた。
カッカと温度を上げる頬が熱い。
み、見られた…!!!
あんなにも、人前で恥ずかしいと豪語しておきながら!
私に引き替え、修は涼やかな顔で私の手を取って
乗った時と同様、
お姉さんに笑みを見せると私を引き連れてゴンドラを降りた。
連れられるまま観覧車を降りると、すでに皆の姿はなかった。
私たちの乗ったものの2、3個前に乗っていたはずだから、
きっとすぐさっきおりたのだろうけど。
キョロキョロと辺りを見渡す私の前で修は急にぴたりと歩みを止めた。
そんなものだから、前を見ていなかった私は案の定週に勢いよくぶつかってしまう。
「ぐむっ!」
変な声をあげてぶつかってきた私を見下ろした修は
降り注ぐような笑みを向けてくれた。
「美月…跡が付いてる。」
修の親指が頬を拭う。
そしてすぐに手をつなぎなおすとまた背を見せて歩き出した。