横断歩道の反対側には、女の子の集団がいた。


修を見つけると、
やはり
キャッキャと盛り上がっている。


信号待ちだったため、なんとなく、じっとその仲の良さそうな女の子の集団を眺めていたら

ぱちっと、


その中の一人と目があってしまった。


ほんの一瞬。

すぐに信号は青に変わり歩き始めたものの、その視線が妙に印象的で、

気になってしまう。


そして神経が研ぎ澄まされていたのだろう、


彼女たちとのすれ違う、その瞬間。

耳に入ってきた言葉が、



“なんであんな子が?”



聞いた瞬間に、心が凍りついてしまった。


彼女の言葉に、
というよりも、事実に気づいてしまったということに、だった。